「丹後の魚介」を知る。
知る人ぞ知る… 漁村で愛される希少な魚介
スーパーへ行くとパック詰めされたタイやマグロの切り身が並び、定食屋で出てくるのはアジやサバなどが大半で普段、市場に流通する魚介は誰もが知っている有名な魚種に限られています。
丹後の漁場では定置網の水揚げ選別時に、組合員や地元の人のために魚を売る「浜売り」という風習があり、そこでは全国には出荷されない珍しい魚、海老、貝などが売られ、昔からそれらが地元の食卓には並んでおりました。
今までは余り知られる事もなかった魚種も近年、グルメ番組やインターネットで紹介されることで少しづつ全国にも知られるようになりましたが、まだまだ丹後の魚介の魅力は奥深く、もっと皆様にその味を体験して頂きたいという思いから様々な地魚をご紹介させていただいております。
旬の魚を選び抜く目利きの技
荒れる冬海と闘いながら3月までの松葉蟹漁を終えると4月から20t未満の小型船による底引き漁が始まります。夏の3ヶ月間は資源保護の為に漁をお休みした後に9月、10月に再び底引き漁が盛んになります。その他にも定置網、刺し網漁などの漁法で季節に応じて水揚げされる魚介は一見、同じに見えても穫れる時期、海域、漁法などによって身質、脂質も違えば味も変わります。魚種も多彩でその中には漁村以外では余り馴染みはなくても美味しい脂の乗った地魚、珍しい海老、貝類も並びます。丹後ひもの屋では希少で本当に旨い魚たちを直接、漁場で目利きして皆様にお届けしております。
ちょっと珍しい、美味しい魚介
ここでご紹介するのはほんのごく一部ですが、美味しさに定評のある丹後ならではの人気の地魚、貝、海老です。水揚げされる期間も短く、漁獲量も極端に少ない為、値も張りますが、是非一度ご賞味ください。
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女性に人気!コラーゲンたっぷり! グラ(ノロゲンゲ)
漁獲量が非常に少ない上、鮮度が落ちるととたんにおいしくなくなるため、産地以外ではめったにお目にかかれない幻の魚です。9月から5月に掛けて底引き漁で獲られ、クセのない白身で上品な味とプルプルの皮でコラーゲンごと干し上げた干物は女性にも人気のあるお魚です。
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天然物は非常にレア! クエ(モロコ、アラ)
天然ものは、ごくわずかで 成長すると体長1メートル、体重20キロを超えるという巨大魚で近年、希少価値から高値になってしまうため偽物まで売られているようです。身は最高級の白身でしっかりしていて脂が良くのっているのに決してしつこくなく、 鍋物にお勧めです。
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初夏限定!贅沢な逸品! 丹後トリ貝
丹後トリ貝は宮津湾・栗田湾・舞鶴湾・久美浜湾で丁寧に育てられ、4月下旬から6月末までだけ味わえる希少な貝です。一般に流通しているトリガイの殻の大きさが6cm前後に対して京都府産のものは8.5cm以上(大サイズ)と大型で身は肉厚、それでいて柔らかくて独特の甘みが特徴です。
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地元で愛される酒の肴 白バイ貝
旬はやはり冬。市場でも余り出回らない希少な白バイ貝はお刺身、バター焼き、煮付け等、コリコリとした食感にほのかな甘みと芳醇で深い磯の香りを愉しむ逸品。肝の部分もサザエのような苦みもなく、古くから酒の肴として愛されてきました。貝好きな方にこそ是非、味わって頂きたい丹後の味です。
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海老の王様!濃厚な旨味! オニ海老
オニエビは、エビの中で一番といわれるほど、甘み・旨味が濃厚ですが水揚げ量も少なく、とても貴重で高級なエビとして扱われています。鬼のように怖い顔つきでグロテクスなエビがオニエビです。見た目とは裏腹に、身はしっかりとした歯ごたえがありミルクのような甘い味と、味噌の風味は非常に美味な海老です。
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甘エビより甘い!?人気の海老 白エビ(もさ海老・がさ海老)
白エビは、もさ海老、がさ海老とも呼ばれ、春には桜えびとも呼ばれます。非常にデリケートで水揚げ後、すぐに黒く変色しはじめる為、市場には出回りにくいエビです。小さいですが丹後では甘海老以上に人気のある海老でもあります。白エビの身は甘エビより甘いとされ、お刺身で頂くと上品な甘さが味わえます。